大手証券会社向けの取引システム開発を中心に事業を成長させてきた株式会社トレードワークス。同社は、証券取引以外の金融商品分野へのさらなる展開を図るべく、シェア型の取引システム「TradePower FX/CFD」の提供を2025年8月より開始しました。
高い信頼性・堅牢性・可用性が求められる「TradePower FX/CFD」の基盤システム構築にあたり、同社はアット東京のサービス「ATBeX」を採用しています。なぜアット東京のサービスを選んだのか、その導入プロセスや導入による効果などを詳しく伺いました。
1999年に設立した当社は、金融機関向けインターネット取引システムの提供を中心に、株式や外国為替取引などのASPサービスを展開しているほか、金融情報サービス事業者様向けにもシステムを提供しています。 設立当初は、大手銀行系ネット証券様の証券取引システムであるオーダーマネジメントシステム(以下、OMS)を開発したことから事業をスタートしました。 当社の事業の中心となっているのが、このOMSの開発です。 信頼性の高いOMSを開発してきたことで、複数の証券会社様に取引システムをご採用いただくようになりました。 その後も導入実績を積み重ねながら、着実に成長を遂げてきました。
一方で、店頭外国為替証拠金取引(FX)や暗号資産取引、先物取引など、株式取引以外の金融システム分野についても事業拡大を進めています。 そこで今回、アット東京のサービスを利用し、2025年8月にFXの取引システムとして、 新たにシェア型ASPサービス「TradePower FX/CFD」の提供を開始しました。 これを柱として、株式以外の金融商品に関する事業もより広げていきたいと考えています。

金融システムは、何があっても止まってはいけないため、非常に高い信頼性と堅牢性が求められます。その点、アット東京のデータセンターは、免震構造を備え、地下式超高圧変電所から地下ケーブルで受電しているため、堅牢性の面でも不安はありませんでした。実は、僕がまだエンジニアとして駆け出しだった2002年頃、アット東京のデータセンターを見学したことがあるんです。そのとき、堅牢性の高さに感動したことを今でも覚えています。地震が起きても揺れを大きく低減できるように巨大な免震層を備えていて、かつ多重化された電力系統を持っているため、電力供給が途絶えるリスクも非常に少ない。こうした過去の経験からも、「ぜひアット東京でいきたい」という話をしましたね。加えて、すでに多くの企業が利用している点も大きかったと思います。
最近はアット東京のデータセンターに足を運ぶことも多いのですが、地震や停電に強いことはもちろん、セキュリティの高さにも驚きました。建物も頑丈そうで「これなら安心だろう」と思いましたね。
まず「TradePower FX/CFD」は、FX取引システムとして、金融機関が低コストかつ短期間で導入できるサブスクリプションモデルのソリューションとなっています。一つのシステムを複数の事業者様にご利用いただくシェア型となっており、今後は拡販を進めながら、さらに発展させていく考えです。
アット東京を選んだ大きな理由の一つは、「TradePower FX/CFD」をご採用いただいたネット銀行様が接続する金融機関のシステムでも、アット東京のサービスを利用していたことです。アット東京のデータセンターでは、システム同士を構内配線で接続できるため、レイテンシーを抑えることができます。加えて、当社としてもすでに別サービスでの利用実績がありましたし、何よりアット東京には業界での高いブランド力がありますので、お任せすることにしました。
また、これまで利用していた本番用と災対用の2つのデータセンターは、それほど距離が離れておらず、災害時の可用性を十分に担保できるのかという課題を抱えていました。そこで今回の案件では、東京と大阪にデータセンターを設置し、東京・大阪間でディザスタリカバリ(DR)を実現することを必須条件としていたんです。「ATBeX」を使うことでこれが実現できるという点も、決め手の一つになりましたね。具体的には、「ATBeX PartnerLink」という、お客さま同士をつなぐ論理回線を使って、東京と大阪のアット東京データセンター間を接続することで、DRを実現しました。

2024年の秋頃に開発が決まり、その冬にアット東京に相談しました。翌年の1月末頃にデータセンターのラックが確保できたので、そこから構築をスタートし、8月に「TradePower FX/CFD」をリリースしました。アット東京との打ち合わせやネットワークの敷設にかかった期間は3カ月ほどで、サービス全体の構築にかかったのは実質10カ月ほどでしたね。他のベンダーさんが聞いたらびっくりするかもしれないというスピード感で進みました(笑)。
もともとFXの取引システムはすべてオンプレミスで構築していたのですが、昨今の証券システムは、基本的にクラウド上で運用するのが主流になっています。オンプレミスに触れたことがない若いエンジニアも増えていますし、できるだけクラウドにそろえていかないと、どうしても効率が悪くなってしまうんですよね。また、シェア型のサービスとして展開していくうえでも、クラウドのほうが扱いやすく、便利なことが多いと思います。
ただ今回は、過去にオンプレミスで積み上げてきた実績や信頼性が非常に高く、構成を変えたくない部分もありましたので、そこはAWSには移行せず、オンプレミスに残すことにしました。そのため、全体としてはハイブリッド構成になっているというわけです。
また、一部をクラウドに移行することで、「TradePower FX/CFD」のユーザーとなる金融機関様にとってもメリットがあります。たとえば、クラウドであればスケール拡大の自由度が高いため、FX取引の需要が急増した際にも柔軟に対応できるんです。
何も問題が起きないことが最もすばらしいので、これまでに何の問題も起きずに安定運用できているということが一番の成果ですね。「TradePower FX/CFD」を利用されている金融機関様からも、障害が発生したり回線が遅くなったりして、お問い合わせをいただくようなことは一切ありません。
それに今回、システムを刷新したにもかかわらず、利用されるお客さまからすると、操作する画面はまったく変わっていないんですよね。クレームが来ないどころか、変わったことにも気づかれていない。そうした点こそが、スムーズに移行できたことを裏付ける証拠であり、大きな成果じゃないかなあと思います。
アット東京 営業担当者より
通常お客さまの大規模なシステム移行のプロジェクトは、スケジュールの立案・移行作業・安定稼働するまでに、様々な変更や追加作業が発生します。今回トレードワークス様は短期間で要件定義から運用フェーズにいたるまで完全なスケジュール下で管理され、当社に対しての追加要件もございませんでした。
運用開始後からは当社への問い合わせが全くなく、担当営業より問題が発生していないかの確認連絡をさせていただく程スムーズな移行プロジェクトとなりました。
我々は今後も引き続き、金融商品の取引システムおよびその周辺システムの分野で、ナンバーワンを目指して事業を展開していきます。その中で、アット東京のサービスは欠かせないものだと確信していますので、今後もさまざまな面でお力添えいただけたらと思っています。
当社として、現時点では「ATBeX」の利用はまだ一つの事例にとどまっていますが、これからさらに活用の幅を広げていきたいと考えています。時代的にも、何かしらの問題が起きてシステムが止まってしまったときに、いかに早く復旧させるかという「レジリエンス」の視点が重要になってきていますが、そうは言っても、基盤は倒れないでいてほしいんですよね。そう考えたときに、やはり信頼できるのはアット東京なのだと思っています。
現時点ですでに十分にご対応いただいているので、なかなか難しい質問なのですが、たとえばAWS Outpostsのように、アット東京に連絡すれば3日後くらいにはデプロイしてもらえる、といったサービスがあるとうれしいですね。それに、オンプレミスや物理的なハードウェアが必要になったとき、私たちがまず相談するのはアット東京なんです。頼れる存在として、今後も引き続きお世話になっていきたいと考えています。

企業情報

| 企業名 | 株式会社トレードワークス |
|---|---|
| 本社所在地 | 東京都港区 |
| ホームページ | https://www.tworks.co.jp/ |
| 事業内容 | 株式会社トレードワークスは、金融・証券業界向けの高度なITソリューションを提供する企業です。1999年の設立以来、証券会社や金融機関を中心に、株式・FX・先物など多様な金融商品の取引システムを開発・運用してきました。フロントからバックオフィスまで一貫したシステム構築を可能とし、取引の効率化やセキュリティ強化を支援しています。クラウド技術や最新の開発手法を活用し、顧客のニーズに合わせた柔軟なサービスを展開することで、金融市場の発展に貢献しています。 |