デジタルテクノロジーの進化によって、今までとは異なる価値提供や新たなビジネスモデルへの転換が起きており、企業がどのように変革を実現し、競争優位の確立するかが課題となっています。
ATBeXを運営する株式会社アット東京では、2025年に向けたビジョンとして、
“つづく、つながる、生まれる、共創型データセンター”の実現により、日本社会の未来を支えるプラットフォームを創ること
を目指しております。
アット東京ではデータセンターとしてのサーバースペースの提供だけではなく、データセンターをご利用いただく全てのお客さまが、より便利に自社のシステム構築を進められるように、自社でのNear Cloudサービス等の新サービスの開発を行っております。
また、ATBeXを中心としたネットワークサービス、構築サービス等をさまざまなパートナー企業さまとの共創を進め、パートナーエコシステムを充実させることで、”未来の企業が構築したいシステムを実現できるDXプラットフォームの提供“を目指しています。
アット東京は、マルチクラウド、SD-WAN、5G/IoT、AI、といった新たなテクノロジーを活用するITの相互接続拠点として、DXプラットフォームを技術やノウハウと共に提供します。
ATBeXは、これからDXを進めていく企業が構築したいシステムを実現できるDXプラットフォームを目指しています。
今後2030年に向けて、さまざまなシステムのクラウド化や連携強化による国内市場でのDXを活用したシステム投資の本格化が予想されています。
2030年度のDX市場への投資額は2020年度比で3.8倍と予測され、従来のITシステムに加え、IoTやAIの普及により今まで非ITであった産業でも業務形態やビジネスモデルの変換と合わせて新たなDXの実現を行うためのIT活用が本格化していきます。
そのため、さらなるクラウドの活用やエッジコンピューティングの浸透が期待されますが、それを実現するためのデータセンターやネットワークのインフラについても重要になってきます。
2020年度 | 2030年度予測 | 2020年度比 | |
---|---|---|---|
製造 |
1,620億円 |
5,450億円 |
3.4倍 |
流通/小売 |
441億円 |
2,455億円 |
5.6倍 |
金融 |
1,887億円 |
6,211億円 |
3.3倍 |
医療/介護 |
731億円 |
2,115億円 |
2.9倍 |
交通/運輸 |
2,780億円 |
1兆2,740億円 |
4.6倍 |
不動産 |
220億円 |
970億円 |
4.4倍 |
自治体 |
409億円 |
4,900億円 |
12.0倍 |
社会インフラ/建設/その他業界 |
499億円 |
2,078億円 |
4.2倍 |
営業・マーケティング |
1,564億円 |
4,500億円 |
2.9倍 |
カスタマーサービス |
410億円 |
802億円 |
195.6% |
コミュニケーション |
760億円 |
2,290億円 |
3.0倍 |
戦略/基盤 |
2,500億円 |
7,446億円 |
3.0倍 |
合計 |
1兆3,821億円 |
5兆1,957億円 |
3.8倍 |
※富士キメラ総研プレスリリース:『2022 デジタルトランスフォーメーション市場の将来展望 市場編、ベンター戦略編』(2022/3/15発表 第22025号)
この時代の変化について、データセンターの立場から少し考察してみます。
一般の利用者においても、スマートフォンでストレージサービスなどのクラウドサービスを利用したり、コンテンツ利用等もサブスクリプションで利用することができる時代になっております。
また、それを提供する側の企業においても、システムを構築する方法が「サーバー資産を保有する」から「必要に応じてサービスを使う」時代へ変わってきております。
データセンターのサーバースペースの利用について振り返ってみましょう。
2010年代は企業のお客さまは自社資産のサーバーやネットワーク機器をデータセンターに設置(オンプレミス)し、そこで社内業務システムを構築運用することが一般的でした。
しかし、現在は、企業のお客さまの業務システムを利用したり構築したりする環境が、SaaS、PaaS、IaaSなどさまざまなサービスがクラウドサービスとして提供され、それを利用して社内業務システムを構築する運用するケースが増えています。
この場合、企業のお客さまは自社でオンプレミスのサーバー資産を持たずに、クラウド事業者のサーバー資産上に自社のシステムを構築するため、企業のお客さまが直接データセンターを契約する必要がありません。
データセンターのスペースを契約し、サーバーを資産として保持するのはクラウド事業者やサービス事業者であり、企業のお客さまはクラウドサービスを利用するためにデータセンターにネットワーク経由で接続し利用する形になります。
オンプレミス環境のときは、データの保管場所の特定、通信経路の特定が可能でしたが、クラウドサービスの利用ではデータを保管しているサーバーの設置場所の特定はできず、通信経路においてもどのようなデータセンターを経由しているのか一切分かりません。
さて、皆さまはクラウドサービスを利用するとき、いくつのデータセンターをご利用されてますでしょうか?
クラウドを利用する場合、クラウドサーバーの場所については一般的には公開されておらず、企業のお客さまは自社のデータが物理的にどこに保管されているのか、また、そこにどういうネットワーク経路で接続しているのかは分からない、まさにクラウドコンピューティングの状態となります。
しかし、物理的なデータセンターやネットワークはやはり存在しており、それは単一のデータセンターではなく、階層化により相互接続されたデータセンターで実現しています。
クラウド利用者は自社サーバーのインターネットや閉域ネットワーク経由で接続しますが、その接続先は最寄りのデータセンターや通信事業者(キャリア)の局舎などのエッジ型データセンターとなります。
接続先のクラウドのサーバーはサーバーファームと呼ばれるサーバー拠点データセンター(クラウドサーバーを設置するデータセンター)に設置されており、その間をいくつかのネットワーク拠点データセンターを経由して接続します。
ネットワーク拠点データセンターから最終的にクラウドのサーバーファームに接続する際は日本全国で数カ所の決まった出入口に集約し接続する形となります。この最終の接続ポイントがクラウド接続ポイント(クラウドPOP)と呼ばれており、このポイントが一番クラウドに近い場所となります。
アット東京ではこのクラウド接続ポイント(クラウドPOP)を保持するネットワーク拠点データセンターを運営しており、ATBeXではエッジ型データセンターを含め、クラウドやサービスに接続するための物理的な仕組みとなるネットワークを全体最適化し効率的に運営することを目指しています。
DXプラットフォームの基盤となるネットワークは、どのように構築する必要があるでしょうか?
より安心安全で信頼性の高いネットワーク基盤が必要であると同時に、フレキシブルに帯域や接続先を変えられる、オンデマンドでの利用もできるという利便性も重要な要素です。
アット東京ではまだ規模は小さいですが、 ATBeXで論理回線の仕組みを用いることで、フレキシブルな帯域や接続先の変更を実現し、@OSでカスタマーポータルと連携した設定の自動化の実用化、高度な運用管理の仕組みを実現しています。
今後、ATBeXや@OSをさらに成長させることで、全国のエッジ型データセンターの接続や帯域の自動制御を行える仕組みに進化させていったり、これからの未来ニーズに合ったデータセンター+ネットワークのサービスを提供していきます。
また、企業のWANネットワークにおいても、クラウドの利用やテレワークの普及による働き方の多様化によりトラフィックパターンが変化しています。
従来は各オフィスとオンプレミスサーバ―を設置するデータセンター間を、通信事業者(キャリア)の閉域網サービス等で接続することが企業のWANネットワークの役割でした。
各オフィスから全てのトラフィックはデータセンターで集約し、インターネット接続はデータセンターに設置したファイアウォール等のセキュリティ機器を通して利用する構成です。
昨今、インターネット上のSaaS等のクラウドサービスの利用やテレワーク端末からのTV会議への参加、データセンターの業務サーバーのクラウド移行も進むなど、各オフィスからのインターネットトラフィックが増加し、ネットワーク構成についても再検討する時期にきています。
これからの企業ネットワークの一つのモデルとして、各オフィスからのSD-WAN機能を持つルータを設置し、そこでプライベートネットワークとインターネットへのトラフィックを制御し最適化することで、さまざまなインターネット上のクラウド利用、TV会議の利用にも柔軟な対応が可能となります。
セキュリティ対策についても、ゼロトラストのソリューションやエンドポイントでの対策による実装が可能であり、オープンなネットワークの中でもセキュリティ対策が可能です。
個別の業務システムについては、クラウド(IaaS)上の仮想サーバーやデータセンターのオンプレミスのサーバーで稼働させ、ネットワーク拠点データセンターでSD-WANの終端装置を稼働することにより、そこからオンプレミス、クラウドの両方のサーバーへ効率よくアクセス可能となります。
このようなSD-WANのネットワークモデルも、ATBeXのDXプラットフォームの1つのサービスとして提供することを検討していきます。
特定の クラウド サービス向けのトラフィックについて、データセンターなどに設けられたインターネットとの接点を使わず、各拠点から直接アクセスするネットワーク構成。
このようにお客さまのIT環境は変化しており、クラウド化が進んだことでハイブリッドクラウド、マルチクラウドのように、混在した環境の構築が増えています。
さらに今後5Gの普及や地方分散の時代が来た際には、設備もエッジ型データセンターに分散配置して事業展開することが想定されます。
そして、データセンターやネットワーク、その他のサービスについてもフレキシブルに利用できることが求められます。
ATBeXでは、このように多様化するITの使い方を統合的にコントロールするDXプラットフォームの提供を目指します。
弊社のカスタマーポータルからセルフオーダーすることで、データセンタースペースを借りなくても企業のお客さまがフレキシブルに自社の環境を構築し利用できるサービスを提供することが目標です。
また、データセンターやネットワークの領域の上位レイヤーとなるサービスについても、システムの構築に必要となる機能を自社開発およびパートナーと連携して提供し、お客さまのシステムを構築する構築パートナーと一緒に、未来の新たな社会の価値となるシステムを実現できるプラットフォームを築き上げていきます。
特に、Near Cloudの領域(クラウドとのハイブリッド環境構築)は、クラウドPOPと同一のロケーションのアット東京データセンター内で構成することが最適です。
アット東京ではお客さまへのデータセンタースペースの提供だけでなく、今後、さまざまなパートナーとの共創や自社サービス開発など重点的にサービスを拡充していきます。
具体的には、以下のサービスカテゴリーによりお客さまの問題解決を支援するサービスを充実させていきます。
自社のデータセンタースペースやネットワークサービスだけでなく、他社データセンターや通信事業者との連携サービス、クラウドとハイブリッドで利用可能なNear Cloud領域の新サービス、ATBeXと相互接続するさまざまなクラウドやネットワークのサービス、ソリューションや構築サービス等、下位レイヤーから上位レイヤーまでのさまざまなサービスや仕組みを複合的に組み合わせて利用することが可能となります。
ATBeXによるDXプラットフォームの実現には一緒にこのプラットフォームを共創していただけるパートナーさまの参画が必要不可欠です。
ATBeXではパートナーエコシステムを以下のように構成しています。
クラウドパートナー | ATBeXと接続し、メガクラウド、国産クラウド、SaaS等のクラウドサービスを提供する事業者さま | 事業者一覧 |
---|---|---|
相互接続パートナー | ATBeXと自社ネットワークを相互接続し、両社のサービスを組み合わせて提供可能である事業者さま | 事業者一覧 |
構築パートナー | ATBeXを利用し、エンドユーザーさまに対して構築サービス、ソリューション、運用サービス等を提供する事業者さま | 事業者一覧 |
パートナーさまのビジネスとの共創(共存共栄)により相互につながり、エンドユーザーのお客さまの新たなビジネスをカタチにする、夢を実現できる、そのような新たな共創型データセンタープラットフォームを国内外のさまざまなパートナーと一緒に実現していきたいと考えております。
ATBeXのパートナーになっていただける事業者さまについては随時募集しておりますので、興味のある事業者さまはご連絡ください。
また、パートナー事業者さまとの共創によるサービス開発についても随時検討しております。
ATBeXはデータセンター間接続やネットワーク基盤は充実してきておりますが、ここに留まらず、さらなるプラットフォームの成長が必要です。
日々サービスをご利用くださっているお客さまからのご要望を聞き、より便利にシステム構築するための要件を実現すること、新たなサービスとしてカタチにしていくことがATBeXを成長させています。
相互接続段階から一段階進化させて、ATBeXのサービスの一部としてサービス化することで、お客さまがワンストップでシームレスに利用できるメリットがございます。
事業者さまとのコラボレーションサービスについても随時企画しておりますので、「こんなサービスがあるといいな」や、「新たにこういったサービスを創りたい」というアイデアがございましたら、是非、ご連絡ください。