Google Cloud Interconnect とは?Google Cloudへの接続方法も含めて詳細に解説

2022.02.24

GoogleCloud

 

  

はじめに

Google Cloud(旧称、Google Cloud Platform)とお客さまのオンプレミスネットワークを接続する場合、Google Cloud Interconnectを利用することによって、パブリックな接続に比べて高速でセキュアなハイブリッドクラウド環境をローコストで構築することができます。

本記事では、Google Cloud Interconnectの特徴やメリット、「Cloud VPN」「ダイレクトピアリング」「キャリアピアリング」との接続方法の違い、国内のロケーション、料金体系、さらにSLAについてわかりやすくまとめました。是非お役立てください。

目次


 

Google Cloud Interconnectとは?

Google Cloud Interconnect(GCI)は、お客さまのオンプレミス拠点とGoogle Cloudを閉域網で接続するサービスです。インターネットVPNよりも安全かつ高速で、コストやセキュリティの面で優れています。

Google Cloudへの主な4つの接続方法

Google Cloudへの接続方法は大きく分けて4つあり、Google Cloud Interconnect(以下、Cloud Interconnect)はそのうちの1つです。

その他の接続方法として「Cloud VPN」「ダイレクトピアリング」「キャリアピアリング」があります。

規模や用途によりどのサービスが適しているか決まりますが、概ね一般的なGoogle Cloudを利用する企業の利用者は「Cloud VPN」「Cloud Interconnect」を利用して接続します。

Google WorkspaceなどGoogleのインターネット上のサービスを利用し大規模なトラフィックをやり取りする事業者は「ダイレクトピアリング」「キャリアピアリング」といったサービスを利用することも可能です。

この章では各接続方法の特徴や利用法についてまとめていきます。

■利用目的とそれに適した接続方法のイメージ図

Google Cloud 接続方法の種類

   

1.Cloud VPN

Cloud VPNは、インターネット上をIPsec VPNを使用してGoogle CloudのVirtual Private Cloud(VPC)ネットワークへと接続する方法です。

小規模なネットワークに向いており、VPNトンネルあたりの最大の帯域幅は上りと下りのトラフィックの合計で 3Gbpsが上限となります。

通信のセキュリティについては、一方のVPNゲートウェイで暗号化され、もう一方のVPNゲートウェイで復号されるため、セキュアなデータのやりとりをすることが可能です。

この仕組みにより、インターネットでデータをやり取りする際もデータが保護されます。

(参考):Cloud VPN のドキュメント

 

2.ダイレクトピアリング

ダイレクトピアリングは、Googleのエッジが設置されているロケーションで、お客さまのネットワークとGoogleのエッジネットワークの間を直接光ファイバーケーブルで接続して広帯域のピアリング接続を確立し、高スループットのクラウドトラフィックを送受信する方法です。

ダイレクトピアリングは、インターネット上でのピアリングであり、インターネットASを自社で運営できる事業者など高度なネットワーク運用や広帯域での接続が前提となります。

ダイレクトピアリングは、Google Cloudの外部に存在するネットワークへの接続方法であり、Google WorkspaceやGoogle APIに直接アクセスできます。

Google Workspaceなどインターネット上のサービス利用ではなく、Google Cloud内部へアクセスする場合には、後述のCloud InterconnectのDedicated InterconnectまたはPartner Interconnectが推奨されています。

ダイレクトピアリングを利用する場合、まず、接続可否についての確認を直接Googleへ相談する必要があります。

ダイレクトピアリングで接続可能となった場合、アット東京データセンター(CC1/CC2)はGoogleのエッジが設置されているロケーションであり構内で接続可能ですので、当社までお声がけください。

(参考):ダイレクト ピアリングの概要

 

3.キャリアピアリング

キャリアピアリングは、ダイレクトピアリングのような高度な運用が自社で対応できない場合などに、サービスプロバイダーを経由して、Google WorkspaceなどのGoogleアプリケーションに品質よくアクセスする方法です。

サービスプロバイダーに依頼して、Googleへのトラフィックには専用リンクが使用されるように構成し、専用リンクを使用すると、Googleへの接続の可用性を高め、レイテンシーを低くすることができます。

こちらもダイレクトピアリングと同じように、Google Workspaceアプリケーションへのアクセスが必要でない限り、サービスプロバイダーを介してGoogleに接続するには、Partner Interconnectを使用することが推奨されています。

キャリアピアリングを利用する場合は、下記のリンクに記載されているキャリアピアリングを提供するサービスプロバイダーに相談し接続を進める必要があります。

(参考):キャリア ピアリングの概要

 

4.Cloud Interconnect

Cloud Interconnectは、お客さまのオンプレミスネットワークとGoogle CloudのGoogle Cloud Virtual Private Cloud(VPC)ネットワーク間をインターネットを介さずにプライベート接続し、低レイテンシーで高可用性の接続を実現することができます。

これによりオンプレミスネットワークとGoogle CloudのVPCネットワークを同じ社内ネットワークのように接続し拡張することができます。

Cloud InterconnectにはDedicated InterconnectとPartner Interconnectの2つの接続サービスがあり、そのどちらかを利用します。

Dedicated Interconnect(専用接続)

オンプレミスネットワークとGoogle CloudのネットワークをGoogleの指定するコロケーション施設内で直接光ファイバーケーブルで接続する方法です。

Partner Interconnect(サービスプロバイダーを介した接続)

Googleのパートナーのサービスプロバイダーを介して、オンプレミスネットワークとVPCネットワークを接続する方法です。

それぞれの接続の比較表

Cloud VPN ダイレクトピアリング キャリアピアリング Cloud Interconnect
Dedicated Interconnect Partner Interconnect
提供帯域 ~3Gbps - - 10Gbps or 100Gbps 50Mbps~10Gbps
Google Cloudへの接続方法

インタ―ネット上でのIPSec VPNによる接続

インターネットを介して直接接続 インターネットを介してプロバイダー経由で接続 Googleロケーションで光ファイバーケーブルで直接接続 Googleパートナーのプロバイダーを経由し接続
SLA

99.9%または
99.99% 
※条件付き

- - 99.9%または
99.99% 
Googleとプロバイダー間に
99.9%と99.99%
(参考):Cloud VPN Service Level Agreement (SLA)

 

Google Cloudに接続するための日本国内のロケーション

Cloud InterconnectのDedicated Interconnectを利用する場合、サポートされているコロケーション施設でお客さまのネットワークをGoogleのネットワークに物理的に接続する必要があります。(コロケーション施設とはGoogleルータ(PoP)が設置されている施設・データセンターのことで、その施設の中に相互接続ロケーションが存在します。)

このコロケーション施設は日本国内に6か所あり、この章ではそれらについて説明していきますが、まずはGoogle Cloudにおけるリージョンとゾーン、大都市圏(メトロ)とエッジアベイラビリティドメインについて解説します。 

Google Cloudにおけるリージョンとゾーン

Google Cloudのリソースは世界中の複数のロケーションで展開されておりますが、その中でのCompute Engineリソースの配置は「グローバルリソース」「リージョンリソース」「ゾーンリソース」に分けて定義されています。

グローバルリソースは全てのゾーンから利用できる共通のリソースですが、各リージョン内、ゾーン内を範囲とするリソースもあり、それらのリソースはリージョンやゾーンを分散して分けて構成することにより、より高い可用性を考慮した設計を行うことができます。

■リージョンとゾーンの構成イメージ図

Google Cloud リージョンとゾーンの構成イメージ

マルチリージョンとリージョン

現在、Google Cloudにおいては世界に3つのマルチリージョン(南北アメリカ、ヨーロッパ、アジア太平洋)があり、その中に複数の「リージョン」が存在します。

「リージョン」とは、データセンターが設置されている独立したエリアのことを指します。一般的に各リージョンは地理的に離れた地域に設置されており、Google Cloudは世界各国や日本国内で複数のリージョンを展開しています。

各リージョンはそれぞれ全く別のシステムとして独立して稼働していますので、互いに影響を与え合うことはなく、仮に特定のリージョンが停止した場合も他のリージョンで稼働を続けることができます。

現在日本には東京(asia-northeast1)、大阪(asia-northeast2)の2つのリージョンがあります。

(参考):Cloud のロケーション

ゾーン

「ゾーン」とは、リージョン内におけるさらに細かい区分のことで、各リージョン内において独立した運用区画のことを指します。

Google Cloudでは、ゾーンは帯域幅が広くレイテンシーが低いネットワークとなっており、同じリージョンの他のゾーンと接続されています。

ちなみにゾーンの名称は「<リージョン>-<ゾーン>」の形式でつけられており、東京リージョンのゾーンaの名称は「asia-northeast1-a」です。

asia-northeast1リージョンは東京に位置し、asia-northeast1-a、asia-northeast1-b、asia-northeast1-cの3つのゾーンがあります。

仮想マシンインスタンスやゾーン永続ディスクなど、ゾーンを有効範囲とするリソースはゾーンリソースと呼ばれます。静的外部 IPアドレスなど、それ以外のリソースはリージョンリソースです。

リージョン内の異なるゾーンにリソースを置くと、すべてのリソースに同時に影響するインフラストラクチャ停止のリスクを軽減できます。

(参考):グローバル リソース、リージョン リソース、ゾーンリソース

   

大都市圏(メトロ)とエッジアベイラビリティドメイン(ゾーン)

Google Cloudにおけるネットワークの構成においても、冗長構成が考慮された構成になっています。

■大都市圏「東京」のエッジアベイラビリティドメインとロケーションの構成イメージ図

Google Cloud メトロとエッジアベイラビリティドメインのイメージ図

大都市圏(メトロ)

大都市圏(メトロ)とは、コロケーション施設がある都市のことを指します。

Google Cloudと接続する際、通常はお客さまのオンプレミスネットワークと地理的に近い大都市圏を選択します。DRのための冗長接続を構成する場合は、より遠距離にある大都市圏を追加することも可能です。

それぞれの大都市圏は複数のリージョンからサービスを提供されており、例えば「東京」を選択した場合、そこから7つのリージョンを接続先として選択し、VLANアタッチメント(Partner InterconnectおよびDedicated Interconnectの契約単位のこと)を作成することができます。

エッジアベイラビリティドメイン(ゾーン)

大都市圏ごとに、エッジアベイラビリティドメインと呼ばれるゾーンが2つ以上存在します。これは「リージョン」の中の「ゾーン」とはまた別の単位なので、少々わかりにくいかもしれません。

このエッジアベイラビリティドメインは定期メンテナンス時に分離されるため、同じ大都市圏内の2つのドメインがメンテナンスで同時に停止することはなく、この分離は冗長性構築の際に重要になります。

Google Cloudの場合、1つのコロケーション施設の中に2つのエッジアベイラビリティドメインとの相互接続ロケーションが存在しており、その2つのドメインにそれぞれCloud Interconnectで接続を構築すれば異なるエッジアベイラビリティドメインの面に接続でき冗長性を得ることができます。

つまり、1つのデータセンターにオンプレミスラックを設置するだけで2面の冗長構成(あくまでエッジアベイラビリティドメイン単位)にできるということです。そうすれば、どちらかのエッジアベイラビリティドメインで障害が起きたとしても、お客さまのオンプレミスシステムが停止することはありませんし、Google Cloud側の定期メンテナンスで止まることもありません。 

低レイテンシーのコロケーション施設の相互接続ロケーション

Google Cloudで実行されるワークロードの中には、指定されたリージョン内の仮想マシン(VM)インスタンスと、選択するDedicated Interconnectのコロケーション施設との間で低レイテンシーを必要とするものがあります。

構築しようとするシステム・ワークロードがこれに該当する場合、Interconnect接続を構築する際に低レイテンシーの相互接続ロケーションを選択することができます。

低レイテンシーの相互接続ロケーションとしてGoogle Cloudに認定されているロケーションを選択すれば、指定したリージョン内の仮想マシン(VM)インスタンスと、Dedicated Interconnectのコロケーション施設との間を5ミリ秒未満で接続することが可能です。

アット東京に設置されている相互接続ロケーションの「nrt-zone1-738」「nrt-zone2-738」は、東京リージョンから5ミリ秒未満の低レイテンシーを実現するロケーションとなっていますので、東京リージョンに低レイテンシーで接続する必要がある場合は是非ご相談ください。

国内のコロケーション施設と相互接続ロケーションの一覧表を作成しましたので、システム構築の際にお役立てください。

大都市圏 コロケーション施設 相互接続ロケーション 低レイテンシー(5msec)
東京 アット東京 CC2 nrt-zone1-738
nrt-zone2-738
Equinix Tokyo(TY4) nrt-zone1-1893
nrt-zone2-1893
Equinix Tokyo(TY2) nrt-zone1-452
nrt-zone2-452
ComSpace I nrt-zone1-599
大阪 NTT テレパーク堂島ビル 2 kix-zone1-2072
kix-zone2-2072
Equinix Osaka(OS1) kix-zone1-1791
kix-zone2-1791

全世界のロケーションについては下記にまとめられています。

(参考):全世界の相互接続ロケーション
(参考):低レイテンシーのコロケーション施設のロケーション

  

Cloud Interconnectを使うメリット

高いセキュリティ性

Cloud Interconnectでは、トラフィックが公共のインターネットを経由せず、専用接続または専用接続を持つサービスプロバイダー経由でオンプレミスネットワークとVPCネットワークを接続することができます。

VPCネットワークの内部IPアドレスにはオンプレミスネットワークから直接アクセスすることができ、閉域網接続となるため高いセキュリティ性が期待できます。

接続容量を柔軟に調整できる

Cloud Interconnectでは、接続帯域をDedicated Interconnectの場合10Gbpsまたは100Gbpsから、Partner Interconnectの場合50Mbps〜10Gbpsの範囲で、必要とするサービスの要件に応じて柔軟に選ぶことができます。

VPC ネットワークからの下り(外向き)料金が割安

Cloud Interconnectで相互接続を介したVPCネットワークからの下り(Google Cloudから見て外向き)トラフィック料金は、通常のGoogle Cloudネットワーク料金(インターネットを経由するCloud VPNでの料金等)と比べて割安になっています。

料金は転送されたギガバイト(GB)数とCloud Interconnect接続のロケーションによって異なります。   

 

Cloud Interconnectの接続方法の種類

最初の章でGoogle Cloudへの4つの接続方法について説明しましたが、この章ではCloud Interconnectの2つの接続方法の種類について詳しく解説します。 

Dedicated Interconnect

Dedicated Interconnect

Dedicated Interconnectの特徴

Dedicated Interconnectは、お客さまのオンプレミスネットワークとGoogle Cloudネットワークの間を閉域網で直接物理的に接続する方法です。

Google Cloudを10Gbps以上で利用されるような大規模なデータ転送を利用するようなケースに適しており、パブリックのインターネット上で帯域幅を追加購入するよりもコスト効率面で優れています。

お客さまのオンプレミスネットワークとGoogle peering edgeをダイレクトに光ファイバーケーブルで接続する構成であり、閉域でセキュリティ性が高く、お客さまのネットワークとGoogle Cloudのネットワークの間の接続は暗号化せずに通信することが可能です。

Dedicated Interconnectのメリット

Dedicated Interconnectには下記のメリットがあります。

  • 大量のデータ転送が可能でありコストパフォーマンスに優れている。
  • Google Cloudへのセキュアな接続が可能。
  • 一定の冗長性を保った上で99.99% の稼働時間を保証されている。

Dedicated Interconnect接続を作成できる国内のロケーション

大都市圏 コロケーション施設 相互接続ロケーション
東京 アット東京 CC2 nrt-zone1-738
nrt-zone2-738
Equinix Tokyo(TY4) nrt-zone1-1893
nrt-zone2-1893
Equinix Tokyo(TY2) nrt-zone1-452
nrt-zone2-452
ComSpace I nrt-zone1-599
大阪 NTT テレパーク堂島ビル 2 kix-zone1-2072
kix-zone2-2072
Equinix Osaka(OS1) kix-zone1-1791
kix-zone2-1791
(参考):コロケーション施設のロケーションの選択

   

Partner Interconnect 

Partner Interconnect

Partner Interconnectの特徴

Partner Interconnectは、サービスプロバイダーを介してお客さまのオンプレミスネットワークとGoogle CloudのVirtual Private Cloud(VPC)ネットワークの間を接続するサービスです。

Partner Interconnectによる接続は、Dedicated Interconnectコロケーション施設から地理的に離れた場所にオンプレミスを設置しているお客さまや、50Mbpsからの低帯域メニューが設定されているため、常時広帯域の専用回線を必要としないお客さまに向いています。

Partner Interconnectも利用するパートナーサービスによりますが、閉域網や専用線サービスを利用して接続する場合はセキュリティ性の高い接続が可能となります。

Partner Interconnectのメリット

  • 世界中のパートナー(サービスプロバイダー)が提供する中から、最適なサービスを利用することができ、パートナーとの連携によりさまざまな接続形態やニーズに柔軟に対応した接続環境の実現が可能。
  • 50Mbpsから10Gbpsまでの帯域を自由に選べるため、お客さまの必要な帯域に合わせた利用がしやすい。
  • Google Cloudに認定されたサービスプロバイダーが物理的な接続を行うので簡単に利用を開始できる。サービスプロバイダーのサポートもあり、安心して利用できる。

レイヤ2接続とレイヤ3接続の違い

Partner Interconnectでは、サービスプロバイダーによってレイヤ2接続かレイヤ3接続、あるいはその両方が提供されています。

レイヤ2接続

 レイヤ2接続では、作成する VLANアタッチメントをそのままL2ネットワークを経由して、お客さまへ提供します。

お客さま側でCloud Routerとオンプレミスルータの間のBGPセッションを構成して確立する必要があります。

レイヤ3接続

レイヤ3接続では、VLANアタッチメントごとにサービスプロバイダーがお客さまのCloud Routerとプロバイダーのエッジルータの間のBGPセッションを確立します。

お客さま側がオンプレミスルータでBGPを構成する必要はありません。Google Cloudとサービスプロバイダーが正しい構成を自動的に設定してご提供します。

   

Google Cloud Interconnectの利用料金(2022年1月現在) 

Dedicated Interconnectの利用でかかる4つの料金

Dedicated Interconnectをご利用される際、以下の1~4の料金が必要となります。

  1. Dedicated Interconnect自体の利用料
  2. VLANアタッチメントの料金
  3. データ転送料金(相互接続を介したVPCネットワークからの下り)
  4. 接続するデータセンターの構内配線の料金

Google Cloudからは、1~3の料金が利用するアカウントに対して課金されます。4はお客さまが契約するデータセンターから請求されます。

この章では、1~4の各料金について説明します。

1.Dedicated Interconnect自体の利用料金

リンクするポート帯域の契約であり、1時間単位の請求になります。本サービスを申し込まれた場合、VLANアタッチメントの利用状況に関わらず、課金されます。

10Gbpsでは$2.328 /時間 、100Gbpsでは$18.05 /時間と設定されています。

2.VLANアタッチメントの料金

1のポート契約が前提となり、ポートの中で利用するVLANアタッチメントごとに、利用に応じて課金されます。1時間単位の請求になります。料金は下記のように帯域によって異なります。

50、100、200、300、400、500 MbpsのVLANアタッチメント VLANアタッチメントごとに$0.10/時間
1、2、5、10 GbpsのVLANアタッチメント VLANアタッチメントごとに$0.10/時間
20 GbpsのVLAN アタッチメント VLANアタッチメントごとに$0.20/時間
50 Gbps の VLAN アタッチメント VLAN アタッチメントごとに$0.50/時間

3.データ転送料金(相互接続を介したVPCネットワークからの下り)

お客さまのVirtual Private Cloud(VPC)ネットワークからVLANアタッチメントを介した下りトラフィック(外向きトラフィック)に課金されます。

下り(外向き)の料金は、転送されたギガバイト(GB)単位での課金となっており、Dedicated Interconnect接続のロケーションによって料金は異なります。

通常のGoogle Cloudネットワーク料金(インターネットを経由するCloud VPNでの料金等)と比べて割安になっています。

Dedicated Interconnect接続のロケーション 料金
アジア $0.042/GB
ヨーロッパ $0.02/GB
北アメリカ $0.02/GB
南アメリカ $0.08/GB
オーストラリア $0.042/GB

4.接続するデータセンターの構内配線の料金

その他に、接続するデータセンター構内配線の料金が、契約サービスの利用に応じてかかります。

 

Partner Interconnectの利用でかかる3つの料金

Partner Interconnectをご利用される際、以下の1~3の料金が必要となります。

  1. VLANアタッチメントの料金
  2. データ転送料金(相互接続を介したVPCネットワークからの下り)
  3. サービスプロバイダーの接続料金

Google Cloudからは、1~2の料金が利用するアカウントに対して課金されます。3はお客さまが契約するサービスプロバイダーから請求されます。

Dedicated Interconnectと比較すると、ポート料金にあたる料金がないですが、各VLANアタッチメントの料金が少し高めの設定となっています。

この他に必要となる費用として、ご契約されたサービスプロバイダーから閉域網サービスや専用線サービス等のネットワークサービスなどの使用料が必要となります。この費用は、各サービスプロバイダーに問い合わせる必要があります。

1.VLANアタッチメントの料金

利用するVLANアタッチメントごとに課金されます。1時間単位の請求になります。料金は下記のように帯域によって異なります。

Partner Interconnectの VLAN アタッチメントの容量 料金
50 Mbps VLAN アタッチメントごとに $0.05417/時間
100 Mbps VLAN アタッチメントごとに $0.0625/時間
200 Mbps VLAN アタッチメントごとに $0.08333/時間
300 Mbps VLAN アタッチメントごとに $0.1111/時間
400 Mbps VLAN アタッチメントごとに $0.1389/時間
500 Mbps VLAN アタッチメントごとに $0.1736/時間
1 Gbps VLAN アタッチメントごとに $0.2778/時間
2 Gbps VLAN アタッチメントごとに $0.5694/時間
5 Gbps VLAN アタッチメントごとに $1.25/時間
10 Gbps VLAN アタッチメントごとに $2.36/時間

2.データ転送料金(相互接続を介したVPCネットワークからの下り) 

お客さまのVirtual Private Cloud(VPC)ネットワークからVLANアタッチメントを介した下りトラフィック(外向きトラフィック)に課金されます。

下り(外向き)の料金は、転送されたギガバイト(GB)単位での課金となっており、Partner Interconnect接続のロケーションによって料金は異なります。

通常のGoogle Cloudネットワーク料金(インターネットを経由するCloud VPNでの料金等)と比べて割安になっています。

Partner Interconnect接続のロケーション 料金
アジア $0.042/GB
ヨーロッパ $0.02/GB
北アメリカ $0.02/GB
南アメリカ $0.08/GB
オーストラリア $0.042/GB

3.サービスプロバイダーの接続料金

その他にご契約されたサービスプロバイダーから閉域網サービスや専用線サービス等のネットワークサービスなどの使用料が必要となります。

この費用は、各サービスプロバイダーに問い合わせる必要があります。

(参考):Cloud Interconnectの料金

   

Cloud InterconnectのSLAについて 

Dedicated InterconnectのSLA

Dedicated Interconnectでは、下記の2種類のSLAが提供されています。

99.9%の可用性のための冗長接続

■Dedicated Interconnect SLA 99.9の冗長構成の一例

Dedicated Interconnect SLA 99.9%の冗長構成

Dedicated Interconnectを使用して99.9%の可用性を実現するために、次の冗長構成が推奨されています。

  1. 少なくとも、1つの大都市圏のエッジアベイラビリティドメインに対して、2本以上のInterconnect回線で接続されており、そのそれぞれが別のエッジアベイラビリティドメインに接続されていること。

2つの異なるエッジアベイラビリティドメインに接続されているのであれば、お客さまの2つオンプレミスルータが同じコロケーション施設にあっても問題ありません。

   

99.99%の可用性のための冗長接続

■Dedicated Interconnect SLA 99.99%の冗長構成の一例

Dedicated Interconnect SLA 99.99%の冗長構成

ミッションクリティカルな要件においてDedicated Interconnectを使用して99.99%の可用性を実現するために、次の冗長構成が推奨されています。

  1. 少なくとも4つのInterconnect接続(1つの大都市圏(メトロ)に2つ、別の大都市圏に2つ)を利用し、同じ大都市圏内にあるInterconnect接続を、別のエッジアベイラビリティドメイン(メトロのアベイラビリティゾーン)に配置すること。
  2. 2つ以上の異なるGoogle Cloudリージョンに少なくとも2つのCloud Routerを配置すること。(すべての仮想マシン(VM)インスタンスが単一のリージョンにある場合でも、少なくとも2つのリージョンに Cloud Routerを配置すること)

この場合、リージョン全体に問題が発生した場合にはもう一方のリージョン経由でお客さまのVMに到達するようにルートが自動的に変更されます。各Cloud Routerは、大都市圏内のInterconnect接続のペアに接続する必要があります(各Cloud Routerがそれぞれ2つのInterconnectと接続します)。

(参考):Dedicated Interconnect で 99.99% の可用性を実現する

     

Partner InterconnectのSLA

Dedicated InterconnectのSLA要件に加えて、各パートナーで提供されるSLA要件が加わることになります。

(参考):Cloud Dedicated and Partner Interconnect Service Level Agreement (SLA)

99.9%の可用性のための冗長接続

■Partner Interconnect SLA 99.9%の冗長構成の一例

Partner Interconnect SLA 99.9%の冗長構成

Partner Interconnectで99.9%の可用性を実現するためには、以下の設定が必要です。

  1. 1つの大都市圏においてサービスプロバイダー経由で2つのエッジアベイラビリティドメインに接続すること。VLANアタッチメントが2つ必要となる。
  2. リージョンに少なくとも1つのCloud Routerを設置し、両方のVLANアタッチメントに接続すること。 

99.99%の可用性のための冗長接続

■Partner Interconnect SLA 99.99%の冗長構成の一例

Partner Interconnect SLA 99.99%の冗長構成

Partner Interconnectで99.99%の可用性を実現するためには、以下の設定が必要です。

  1. 2つの大都市圏においてサービスプロバイダー経由でそれぞれの2つのエッジアベイラビリティドメインに接続すること。VLANアタッチメントが少なくとも4つ必要となる。
  2. 異なるリージョンにそれぞれCloud Routerを設置し、Cloud Routerがそれぞれ2つのInterconnect接続を持つこと。
  3. VPCネットワークでグローバルルーティングを有効にすること。

Cloud InterconnectのPartner Interconnectへの接続サービス、「ATBeX ServiceLink for Google Cloud Interconnect」

ここまでCloud Interconnectについての情報を記載してきましたが、いかがでしたでしょうか。

アット東京では、お客さまにGoogle Cloud Interconnectとの接続サービスとして、「プレミアムコネクト for Google Cloud Interconnect」と「ATBeX ServiceLink for Google Cloud Interconnect」を提供しています。

Dedicated Interconnectに対応し、アット東京データセンター(CC1/CC2)内でDedicated Interconnect接続口へ直接接続する光ファイバー配線を提供するサービスが「プレミアムコネクト for Google Cloud Interconnect」、アット東京がCloud Interconnect接続プロバイダーとして、Partner Interconnectの接続メニューに対応したL2接続を提供しているのが「ATBeX ServiceLink for Google Cloud Interconnect」です。

Cloud Interconnectを使用してオンプレミス環境とGoogle Cloudとの閉域接続をご検討のお客さまは是非お問い合わせください。



サービスの詳しい内容については、クラウド接続サービス「Google Cloud Interconnect」のページをご覧ください。

Cloud Interconnectとの接続手順書

当社サービスを用いたCloud Interconnectとの接続手順書も公開しておりますので、是非参考にして頂ければ幸いです。

Google Cloud のつなぎ方アット東京編
Google Cloud のつなぎ方ATBeX開通手順書

   

Cloud Interconnect接続を想定した環境構築の見積依頼はこちらから

下記のリンクからCloud Interconnectへ接続する環境構築の見積依頼を承っています。

ATBeXポータルでは、設問に答えるだけで簡単にクラウド接続構成を作ることができる「クラウド接続デザインツール」をご用意しております。下記のボタンから設問に答えるだけでクラウド接続の推奨構成をご提案します。

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この記事を書いた人 チータ
監修 すぎちゃん