CC3で利用可能なネットワークサービスを紹介します!

はじめに

こんにちは。ATBeXのサービス企画を担当しております、かずまです。

アット東京の中央第3センター(CC3)が完成し、サービスを開始しました!CC3は、日本有数のネットワーク集積拠点である芝浦・品川エリアに位置し、パブリッククラウドやIX・パートナー企業の皆さまの相互接続拠点としての利用を主用途としながら、実質再生エネルギー100%を標準とした運用、AIへの対応、そしてハイパースケーラーをはじめとした大規模な需要への対応も可能なデータセンターとなっています。

今回は、CC3で利用できるネットワークサービスのうち、「ATBeX」や「プレミアムコネクト」、「インターネット接続サービス(ATBeX)」について、それぞれ担当者が紹介します。

ATBeX

トップバッターのIG-9999です。

先月開催したATBeX Meeting2でも紹介しましたが、CC3でATBeXのサービス提供を開始しました!

では、CC3でATBeXが使えるとどんなことができるのか、簡単に紹介したいと思います。

冗長化された接続ルート

先ずは皆さまが一番気になると思われるクラウド接続ですが、CC3からCC1/CC2のクラウドPOPへ接続できるのか?

答えは・・・Yesです!もちろんできます!

本ブログを読んでいただいている皆さまであれば既に予想がつくかもしれないですが、CC3にはアルテリア・ネットワークスとタッグを組んで敷設した、東京港を横断する通信用光ファイバーケーブルが入線しています。

この東京港横断の光ファイバーケーブルは海底地中を通っているため切断等のリスクが低いというメリットがあります。またCC3には従来の陸路の光ファイバーケーブルも入線しており、ATBeXではこれら両方のルートを使ってCC3からクラウドのPOPに接続します。

あまり自画自賛しすぎると社内の広報の視線を感じるので程々にしておきますが、アット東京はデータセンター事業者の矜持として「24時間365日止まらない」ことを念頭にサービスの提供をしており、CC3でのATBeX接続も、このポリシーを色濃く反映した冗長構成になっています!

図1:ATBeX接続網へのCC3追加のイメージ

シンプルでコストメリットのある価格設定

ここまで説明すると誰しも同じ疑問を感じることかと思います。「東京港横断ルートだけでなく、異ルート冗長で更に陸上の通信ルートも使うと当然のように価格に反映されますよね?」「中継回線費用がかかったり、CC3から外に出る通信は割高になったりするんですよね?」そう思うのは当然のことだと思います。

しかし、実際にはCC3からCC1/CC2への接続でATBeXを利用する際は、CC1/CC2内から利用する場合と同じ価格で利用いただけます!つまり、ご利用ラックがCC1/CC2/CC3のどのデータセンターにあっても、CC1/CC2/CC3内であれば同じ価格でATBeXが利用可能ということです。

これの何が良いのかというと、CC3からでもCC1/CC2同様に低価格でクラウドへの閉域接続が利用いただけるのはもちろんですが、追加の中継費用がかからないため、例えばCC1/CC2とCC3でサイト冗長を組みやすいというメリットもあります。また、将来的にCC3からATBeX経由で利用したいサービスのPOPが開設された際には、CC1/CC2からCC3のPOPに同じ価格で繋ぐことも可能になります!

※ CC3では40G、100G接続ポートの提供はありません。

プレミアムコネクト

つづいて@Sherpaがプレミアムコネクトについて紹介します。

サービス概要とサービス名称

プレミアムコネクトは、クラウドサービスへの接続方式のひとつであり、光ファイバーを介して、クラウドに対してダイレクトに接続できる環境をご提供するサービスです。

CC3がオープンする前から、CC1/CC2で提供してきています。

図2:CC1/CC2で利用する場合とCC3から利用する場合の接続イメージ

ただ、CC3で利用する場合は、接続イメージとサービス名称について、CC1/CC2との違いを理解しておく必要があります。接続イメージは図2の通り、CC1/CC2で利用するときは、お客さまラックから各クラウドPOPへ直接繋ぐだけのシンプルな構成です。

これに対してCC3では、少し離れたロケーションのCC1/CC2へ海を渡るルートを通って繋ぎに行くことになるため、東京港横断光ケーブルと構内配線を組み合わされたサービスとなっています。

表1:CC1/CC2で利用する場合とCC3から利用する場合のサービス名称

表1の通り、CC1/CC2では接続先のクラウドごとに、「プレミアムコネクト for Cloud」というサービス名称となっていますが、CC3では「プレミアムコネクト(CC1/CC2~CC3)」という接続先の各クラウドに関係なく、共通のサービス名称になっています。

※CloudのところにはAWS、Azure、Google Cloud、IBM Cloudのいずれかの名称が入ります。

提供方法

CC3でプレミアムコネクトを利用する場合は東京港横断光ケーブル(CC1/CC2~CC3間)を経由して繋ぎにいくことにはなりますが、お客さまは特に意識することなく、「プレミアムコネクト(CC1/CC2~CC3)」を申し込めばよいだけなので、特に難しい手続きはありません。仕様としては、シングルモード光ファイバー2芯SC/LCコネクタにて提供されるレイヤ1のサービスです。

特長

CC3にいながらにしてCC1/CC2にあるクラウドPOPに構内配線で直接接続することができます。また、プレミアムコネクト(CC1/CC2~CC3)は間に機器を介在せず、光ファイバーケーブルで接続するため、機器の故障などによる障害が起こりにくく、機器のメンテナンスのために定期的に計画停止する必要もありません。さらに、各クラウドの閉域接続サービスの契約帯域に応じた帯域幅を無駄なくフルに活用することができます。

インターネット接続サービス(ATBeX)

最後は、かずまです。

CC3では、ATBeXを経由してインターネット接続サービスが利用可能となりました。そのため、AWSなどへのクラウド接続などでATBeXをご利用になる場合は、ATBeX接続回線を活かし、ATBeX論理回線(ServiceLink forインターネット接続サービス)を追加するだけで、アット東京バックボーンへアクセスすることができます。イメージを図3に示します。

 

図3:ATBeXを経由したインターネット接続のイメージ

インターネット接続サービスの特長

高品質なインターネット環境を提供するアット東京のインターネット接続サービスには、以下のような特長があります。

・高い信頼性と可用性を誇るバックボーン

アット東京のバックボーン(AS9999)は、ネットワーク機器や接続ケーブル、電源系統に至るまですべて冗長化しています。また、国内の代表的な複数のISPおよびIXとはアット東京データセンターの構内で接続しているため、高い信頼性、可用性を実現しています。

別途DDoS対策サービスをご契約いただくことにより、インターネット上からのDDoS攻撃を防御できます。

・高い運用品質

24時間365日常駐の監視スタッフにより、障害時も迅速に対応します。また、ラックのご利用と併せてワンストップでのサービス提供による問い合わせや障害対応の一元化ができます。納期や利用期間等、お客さまのご要望に応じた柔軟な対応も相談できます。

サービス品目

インターネット接続サービス(ATBeX)では、以下の2つのタイプを用意しています。

・専用型

契約帯域をお客さまで専有できます。1Mbps~1Gbpsが提供可能です。

附帯サービスとして冗長構成やSLAなどのメニューを利用できます。

・共用(ベストエフォート)型

契約帯域を他のお客さまと共有します。100Mbps(ベスト100Mプラス)または1Gbps(ベスト1G)が提供可能です。

附帯サービスとして冗長構成やIPv4アドレス追加などを利用できます。

※ライト100Mの提供はありません。

サービス提供

CC3でご利用の場合、ATBeXサービス経由での提供となります。「インターネット接続サービス(ATBeX)」に加え、ATBeX接続回線とATBeX論理回線(ATBeX ServiceLink for インターネット接続サービス)の契約が必要です。

冗長構成時は、ATBeX接続回線とATBeX論理回線はそれぞれ2契約必要となります。

 

図4:インターネット接続サービスの構成概要(シングル構成)

その他

ATBeX経由でCC3以外のATBeX AP拠点からも、アット東京のインターネット接続サービスが利用できるようになりました。ぜひ、ご利用ください。

最後に

本ブログでは、新たにサービス開始しましたアット東京中央第3センター(CC3)で利用できるネットワークサービスについて紹介しました。各サービスの詳しい内容については、アット東京にお問い合わせください。

今後もサービスを拡充していきますので、楽しみにしていてください!

本ブログが皆さまのご理解の一助になると嬉しいです。

この記事を書いた人 IG-9999、@Sherpa、かずま

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