2023年のATBeXを振り返って

2023.12.19

レポート

ご訪問いただきありがとうございます。

早いもので今年もあっという間に年末が近づいてきました。

アクセスポイントの拡充がこの1年間でのATBeXプラットフォームにおける大きな取り組みのひとつでした。

4月に広島と沖縄、7月に北海道に2か所のアクセスポイントを新たに開設し、より広い範囲でご利用いただくことが可能になりました。

今回は、ATBeXをご利用いただいている状況について、この1年間を昨年と比較しながら振り返ってご紹介したいと思います。

今後のATBeXご利用のヒントになれば幸いです。

※データは2023年10月末時点実績

目次

1. 概況~ATBeX回線数の推移

ATBeX接続回線および論理回線の利用推移をご紹介します。

下図は、ATBeXご利用者※1の接続回線数および論理回線数の推移を示したものです。

接続回線数、論理回線数ともこの1年間で1.3倍に増加しました。

2年間でみると接続回線数は1.8倍、論理回線数は2倍になりました。

すなわち1接続回線あたりで利用される論理回線数は、2年前と比較して1割程度増加しています。

※1 サービス事業者さま(他のATBeX接続者さまにATBeXを介してサービスを提供される場合)を除きます。以降のデータについても同様です。

 

2.  業種別のATBeX利用状況 

2-1 利用者の業種

ATBeXをどのような方にご利用いただいているかをご紹介いたします。

ATBeXご利用者を「ITベンダー」「インターネット・SNS」「金融」「通信」「(そのほかの)一般企業」の5分野に分類しました。

(分類は執筆者が本記事用に行ったもので、ひとつの目安としてご覧ください。)

下図はATBeXをご利用の皆さまの業種別に示したものです。

各業種の比率はこの1年間でほぼ変化がありません。一方で、利用者数は昨年度比で13%増、2年間では48%増となっています。

ATBeXご利用の用途はクラウド接続が多数を占めており、どの業種でもクラウド利用が進展していることが見てとれます。

2-2 業種別利用者あたりの論理回線数

次に、利用者あたりの論理回線利用数を、業種別にみてみます。

現時点と1年前を比較してみると、一般企業を除く各業種で増加しており、各業種でエンドユーザさまが増えていることが推察されます。

   

3.  ATBeX提供仕様からみた利用状況

ここからはATBeX提供仕様のいくつかの項目を切り口に、ご利用状況の特徴をみていきたいと思います。 

3-1 接続回線の利用形態

ATBeXサービスでは、お客さまから接続回線を2回線同時にお申し込みいただいた際は、ご記載内容を踏まえ当該2回線を冗長構成として設備収容を設計しご提供しております。

下図は2回線同時申し込みと1回線単独申し込みの回線数比率を示しています。

 

一番外側の円が2023年10月末時点、内側に向かってそれぞれ1年前、2年前の状況です。

2年前から継続して2回線同時申し込み数の比率が増加しています。

2回線同時申し込みを冗長1セットとして、1回線単独申し込みとその数量を比較すると昨年10月は約1.7倍、本年10月は2倍超となっており、冗長構成ニーズの高さがうかがえます。

クラウドサービス、ATBeXのいずれも冗長構成を推奨しています。

3-2 接続回線のインタフェース速度

下図は提供中の接続回線数を、インタフェース速度別に区分したものです。

10Gbps回線数、1Gbps回線数とも増加していますが、両者の比率はほぼ同様で推移しています。

接続回線へのニーズとして、必ずしも広帯域化が高まっているわけではない状況です。 

3-3 論理回線の品目

ここからは論理回線について説明していきたいと思います。

各種サービス事業者への接続性を提供するServiceLinkと、同一のお客さまのネットワーク間、または異なるお客さまのネットワーク間の接続性を提供するPartnerLinkの品目別利用状況をご紹介します。

ServiceLinkのご利用はこの2年間で2倍以上になっており、その中でもクラウドサービス利用が圧倒的に多い状況が継続しています。 

3-4 論理回線の帯域

下図は接続回線ごとの論理回線帯域合計値の分布を示したものです。

論理回線帯域合計が500Mbps超となるような接続回線数の比率は2年前から40%→46%→49%と増加傾向が続いています。接続回線帯域の利用度が上がっている様子が見てとれます。

最初にご紹介いたしましたが接続回線あたりの論理回線数が増加していること、および1つの論理回線の帯域自体が大きくなっていることの双方がこのような状況につながっています。

3-5 大阪ゾーン

大阪ゾーンの提供を開始してからおよそ2年半が経過しました。

下図は、大阪ゾーンおよび東京ゾーンにおける提供回線数(接続回線数と論理回線数の和)について、2021年10月末時点の数をそれぞれ1として、2022年10月末時点の数を比較してみたものです。

大阪ゾーンの接続回線数、論理回線数のこの1年間での増加率が、東京ゾーンに比べると際立っています。

3-6 マルチクラウド

ATBeXご利用者のクラウドサービスご利用形態をご紹介します。

上図は、異なるクラウドサービスへ接続する複数の論理回線をご契約のご利用者を「マルチクラウド利用」、単一のクラウドサービスへ接続する複数(または単数)の論理回線をご契約のご利用者を「マルチクラウド未利用」としてカウントし、その比率を示したものです。

昨年、今年とマルチクラウド利用の比率は増加しており、クラウド利用拡大の状況がみえます。

なお、上記はご利用者単位での状況で、接続回線単位やエンドユーザさま単位ではありません。

このため当社から見た参考情報とお考えください。 

4.  最後に

2023年のATBeXのご利用状況を振り返ってご紹介しました。

今年も概ね前年同様の傾向で、ご利用が更に進展した1年間となりました。

接続回線帯域に占める論理回線帯域の増加傾向が継続しており、お客さまによりATBeXを活用いただいていることを実感しております。

ATBeXのサービス全般についてご不明点などございましたら、いつでもお気軽にお問い合わせください。

お読みいただきありがとうございました。

来年もよろしくお願いいたします。

この記事を書いた人 斎藤

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