2021.11.25
はじめに
皆さまこんにちは。
「広報の中のヒト1号」が書く、不定期連載の右脳系ブログコーナーにようこそお越しくださいました。
今回もそっち方向からの視点で書いてまいります、どうぞよろしくお願い致します。
新しい機器導入について、記者さんへの説明会を開催! そして考えた
10月28日のこと。
当社は新しい機器を導入し、メーカーであるコーニングさまと共同で、記者の皆さまへの説明会をおこないました。こんな感じです、なんか記者発表会って感じですよね!!
アット東京の技術者たちは、当社の技術者らしく、赤いジャケットで臨みました。
アット東京の技術者が記者の皆さまにご説明
関係者勢揃い
アット東京が日本ではじめて導入、超高密度で機能的な光配線キャビネット
今回の発表会の主役こと導入した機器は「Centrix™超高密度光配線キャビネット」、コーニングさま(本社: 米国、NY)の製品です。アット東京が、日本で初めて導入したんです!!
このキャビネットは超高密度で、かつ、運用のしやすさ(←私たちデータセンターにとっては、ここ、ポイントです!!)を追求していて、従来の2倍の収容を実現したそうです。
運用のしやすさというのがどういうことかといいますと・・・、
「完全フロントアクセス」。
これがケーブル・ジャンパーの簡単な管理を可能にした設計。カセットの増設、オプション部材などを足したりして拡張することも効率的にできるそうです。
すなわち、データセンター事業者としては、お客さまにお待ちいただく時間を少しでも短縮できるのではないか、そして人的ミスのリスクが低くなったり、スペースを節約できてそのぶんお客さまにお使いいただけるなどお客さまのご希望をかなえやすくなったりして、お客さまの業務の効率化、お客さまのメリットにつながるのでは、と。
従来は背面側から太い幹線を入線し、前面からは接続作業などの運用をおこなっていました。
今回導入したキャビネットは全てを前面で作業することができ、背面側には何もありません。
「壁面にも何か別のものを設置できる」「2面を背面同士合わせて設置できる」ので、さらに作業の効率が上がり、
そのうえ省スペースも実現。
機能ある「もの」のリアルな美しさ
さて、ここで話変わりまして。
記者の皆さまへの説明会の資料用にと、事前に機器の写真を撮影したのですが、まず「美しい」と感じました。
単純に、シンプルに「美しい」と思えませんかこの配線、この中身、この空間。
ATBeXなどの仮想のネットワークを支えているリアルな設備、ケーブリングを担当しているエンジニアの経験値、工夫がここにある。
そうですよね、おおもとのところには物理的な線や設備がないとね、電気、通信、空調、建物がなければそもそも仮想のネットワークサービスも提供できないですから。
そういう、便利さや効率をささえるバックステージにある「リアル」がもうほんとに美しいというか、愛しいと思ってしまったわけです。
同じ色同士ひっかけていけば、接続を間違わない。
素晴らしい工夫。
ここも、同じ記号同士でひっかけていけば
ごちゃごちゃにならない工夫がしてある箇所。
この美しさってなんだろう?と・・・、そして浮かんできた言葉、学生時代に美学の講義で何度も耳に、目にしてノートにメモした言葉、それは
「機能美」。
機能美とは「建築・工業製品などで、余分な装飾を排してむだのない形態・構造を追求した結果、自然にあらわれる美しさ」(コトバンクより)。とはいえ工業製品や建築物などの形は、機能面や合理的な面だけが重要視されてその見た目なったわけではない、と私は思うのです。かつて、スティーブ・ジョブズ氏は「デザインとは"どう見えるか"ではなく"どう機能するか"の問題だ」とおっしゃった、と耳にしました。
そう、デザインという言葉の意味とは、単に飾りたてることではなくて、考えや目的を形にすることではなかろうか、と。このキャビネットも、創意工夫に満ち溢れ、使いやすさを追求した、さまざまな機能に満ちあふれています。
身のまわりのものや文具、家具、設備なども、よく見ると設計者やエンジニアの美意識や、ちょっとしたお茶目な面というか、遊びなどを発見することがあります。
たとえば・・・、当社CC1でいうと、MDF(Main Distribution Frame、通信回線のメインの配線盤)のおにぎり形とシックな黒色、それに合わせるケーブルは黄色、というのは担当者のこだわりだそうです。
MDFの配線の整然とした美しさといったら・・・
整然とした中で、このおにぎり型がキュート♪
見えない部分の美しさ、それは使い手の希望を実現した作り手の思いやりと努力
さて、機能美について語ってきましたが、ここで今回の記者説明会の話に戻ります。
説明会で発表したキャビネットには、目に見えるところ以外でも、美しいものを感じました。
薄型のキャビネットに最大5472ポートのSCコネクターを高密度収容する、というのが特長。ちなみに、このようなキャビネットで使われるコネクターは、このSCコネクターとLCコネクターというものの2種類あります。
このキャビネットは、あえてSCコネクターのほうを採用したところがポイント。なぜならばSCコネクターは、そのつくりから、より現場の作業がしやすいので、ミスも少なくなると考えたそうなのです。
ちょっとそこを詳しく解説しますと・・・、
作業は人間の手指でするのですから、そもそも接触不良を誘発するリスクはあります。
ほかのケーブルに影響しないかと細心の注意を払いドキドキと緊張するのは、現場のエンジニアの皆さまは皆感じているのでは、とのこと。
LCコネクターは超高密度でスマート。コネクター部分は人間の指より細く小さくて、とても繊細でナイーブなので、どきどき緊張するのだそうです。
さて今回アット東京が導入したキャビネットで使っているSCコネクターは人間の指と同じくらいの太さで、そのぶん作業しやすく、「カチッ」と差し込めるタイプ。
このカチッという「差し込んだ感」。
固定された、という実感があるので安心できるし、抜く時もはずれた手ごたえがあって抜きやすいとか。
カチッという音と感触は現場のエンジニアの皆さんのドキドキをやわらげてくれる。かつ、その形状からリスクが軽減できて、他の障害を起こすリスクも減るわけです。
また、SCコネクターは1心単位で、扱いやすいというのもあるようですし、さらに前述の、完全フロントアクセス、というのも作業のしやすさという点から非常に有難いとのこと。
単に高密度追求ということだけならLCコネクターにするほうがてっとり早いはずなのに、あえてSCコネクターを利用し、さらにSCコネクターで高密度も実現したというところ。
それは、お客さまのためにリスクなく効率的に作業したいという現場の使い手の想いと熱意、それをくんで第一に考え、試行錯誤しながら製品化した作り手の配慮、努力のたまもの。
そういう経緯や背景も美しいストーリーだと感じました。
キャビネットに入れるカセットです、コネクターはこんな形状。
ATBeXや接続サービスをささえる心意気が形になった美しさ
今回導入した機器において、お客さまのビジネスのために、というアット東京の技術者の心意気を感じとり、作り手の皆さまは「アット東京の希望を実現しよう、使い手と一緒に、よりよいものを作ろう!!」と考え抜き、あちこち工夫してくださいました。その誠実さと思いやりを反映して生まれてきたこの姿が、とても美しいと感じるのです。見た目のみならず、そういう想いや努力が形になっているからでしょうか。
そしてその「機能美」は、ATBeXをはじめとした接続サービスや、データセンターでのさまざまなサービスをささえるという、データセンターにかかわる者たちの誇りをまとった美しさなのだと思いました。
便利さや効率をささえるバックステージのリアル。
そこにある設備・機器には機能があって、技術者の想いにあふれ、そして美しい。
誠実さと想いにあふれた創意工夫が作り出す機能美がささえる美しき善き未来を、この記者説明会をきっかけに、あらためて感じました。
皆さまも身近にある「美」をぜひ、見つけてみてくださいませ~
この記事を書いた人 広報の中のヒト1号
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